ジャブジャブ洗える色落ちしにくいスクラブの種類と特徴
2021.03.29
全般的に濃色展開が多いスクラブの色落ち度は?
一昔前のスクラブの色というと、いかにも術着のイメージである緑や水色といったカラーがほとんどでしたが、皆さんもご存じのとおり、最近ではネイビーやワインレッド、ピンクなど、オシャレなカラーが数多くラインナップされるようになってきました。
こうした配色は外見的に目立つだけでなく、着る本人からしてもモチベーションが高まるといった効果もあり、最近ではこうしたカラーの人気が高まっておりますが、スクラブに限らず衣類においては
洗濯による生地の劣化や褪色
というのも気になるところ。
せっかく鮮やかで発色の良いカラーを購入したとしても、数回の洗濯で色褪せてしまうようだと、テンションが下がるだけでなく、実際の着用時にも「ずいぶんくたびれた」のを着ているように見え、外見的にもみすぼらしく見えてしまいます。
スクラブに限らず衣類全般に言えることですが、色落ち・色褪せしやすい素材・色については
濃色かつ綿などの天然素材
のものが褪色しやすい傾向にあり、特にスクラブにおける人気カラーはネイビーやワインなど濃色のものが多いのも事実。ただし、吸汗速乾などの機能性を重視するスクラブにおいては、ポリエステルなどの化学繊維が多く用いられおりますが、風合いや肌触りを重視して、綿などの天然素材を混合させている製品も多くありますので、
洗濯によるある程度の褪色は避けられない
というのも実情かもしれません。
今回は、そんなスクラブにおける色落ち・色褪せを考慮したスクラブの選び方にフォーカスし、色落ちにしやすいカラーや素材の見極め方、そして色持ちしやすくさせる洗濯方法などをご紹介していきます。
スクラブは、本来ゴシゴシとラフに洗っても型崩れしたり、生地が傷んだりしない堅牢性が特徴でもありますが、生地が丈夫でも色褪せしたスクラブを着続けるのはちょっと・・・という方には、ぜひ今後のスクラブの色選びの参考にしてみてください。
≪関連ページ≫
豊富なカラーバリエーションから選ぶスクラブ
スクラブの色落ちや色褪せの原因を知ろう!
スクラブにおいては、医療ユニフォームとして使用用途がある程度決まっていますので、通常の衣類とは異なり生地自体が丈夫に作られていたり、院内洗濯など高温水による洗濯でのダメージも考慮されて作られています。
もちろんスクラブ自体の質や価格、クオリティなどによって異なりますが、基本的に
複数回の洗濯にも耐えうる高い堅牢性
がスクラブの特徴でもありますので、消毒・滅菌といった院内感染防止という観点からも高温での温水洗濯で生地が傷みやすかったとしても、それだけでスクラブ自体がボロボロになってしまうようなことは基本的にありません。
一方の色褪せという観点では、主な色褪せの原因は
紫外線による衣類染料の化学変化
ではありますが、上記のような高温水洗濯も当然色落ちの原因となり、
その温度が高ければ高いほど色落ちしやすくなる
のが衣類洗濯の基本となります。
通常の衣類の洗濯であれば、そこまで消毒・滅菌を意識することはないとは思いますが、スクラブにおいては何らかの処置によって汚染されている可能性は十分にありますので、院内感染防止という観点からも、この部分は避けられません。
また、人の汗なども色落ちの原因となるため、色落ちさせたくないスクラブにおいては、必ずインナーを着用して汗が直接スクラブに吸収しないよう工夫することも大切です。
いずれにせよ、院内リネンなどはどのような洗濯方法であるかを把握するのが難しいため、大切なスクラブは可能な限り自宅洗いにするのがおすすめ。自宅洗いの場合も、40℃以上の温水で洗濯すると、色落ちが進みやすいほか、
ポリエステルなどの化学繊維は比較的熱に弱い
傾向にありますので、しっかりと洗濯表示を確認したうえで適した温度範囲で洗濯することが肝要です。もちろん、スクラブ自体はそうしたことも考慮されておりますので、通常の衣類よりかは格段に耐久性は高く作られておりますが、耐久性を考慮したスクラブ選びにおいては
- 綿などの天然素材ほど色落ちしやすい
- 黒や紺など濃色ほど色褪せしやすい
- 高温洗濯は色落ち褪色を速める
- お湯の温度は40℃を目安として洗濯表示に従う
という点を念頭に、スクラブの素材をしっかりと確認してから購入するのがオススメです。
最近では、工業洗濯に強いスクラブも増えております。
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タフな素材のS.C.R.U.B.S.(スクラブス)商品一覧
スクラブ自体の平均的な耐久性は何ヶ月?何年?
実際に毎日着用するスクラブは、何セットくらい用意しておけばよいのでしょうか?
過去記事「4月から研修医になる医学生のためのスクラブ購入・選び方マニュアル」でもご紹介しておりますが、一般的にスクラブは、上下5セットくらい用意しておくと便利で、それをローテーションして着まわす感じが多い傾向にあります。
よって、生地の痛み自体はある程度分散できますが、色落ちという観点では数回の洗濯で購入時点での鮮やかさが失われてしまうものもあり、製品にもよりますが、
半年も使用すれば色落ち感が隠せない
ほど褪色してしまうものもあります。
これは使用頻度や洗濯環境などによってマチマチですが、ネイビーやブラックなどの濃色スクラブは特にヤレ感が目立ちますが、これは
生地の白化現象が原因
で、色落ちというよりかは繊維が摩擦することで毛羽立ちを起こしたり、繊維内部の染料が行き渡ってない製品などに起こりやすい現象です。また、こうした白化現象が起こりやすい素材については綿や麻レーヨンなどが挙げられます。随所で白っぽく見えるのは、実際に染料が水に溶け出してしまう場合もありますが、白化現象の場合もあり、
いずれも生地自体が傷んでしまっている状態
のため、買い替えのタイミングと判断すべきかもしれません。
こうした色落ちや白化現象を防ぐための自宅洗いの方法については、
- 洗濯機のおしゃれ着洗いコースなどを選択
- 擦れを防ぐため他の洗濯物と一緒に洗わない
- スクラブを裏返してから洗濯する
- 外干しなど長時間紫外線を当てないようにする
これらを意識して洗濯するようにすれば、スクラブ自体の寿命をある程度伸ばすことができるかもしれません。
いかがでしたでしょうか?
ある程度の耐久性が考慮されているスクラブではありますが、丈夫に作られていても色落ちや褪色は、ある程度避けられない部分ではあります。
一方で、日々の洗濯にちょっと工夫を加えることで、その色落ちを多少軽減することも可能ですので、特にお気に入りのスクラブや、オリジナル加工で作成した大切なスクラブなどは、少しでも長持ちできるよう、上記でご紹介したようなことを実践してみてください。