オリジナル刺繍の豆知識(刺繍加工編)2
2018.09.20
打ち込み本数と糸の太さによる違いについて
刺繍の密度と刺繍糸の太さによる出来上がりの違いについて紹介します。
以下の2つの画像をご覧ください。
特に中心部のマークについて見比べていただければわかりますが、違いは以下の2点です。
- 明らかに下の画像の刺繍の方が糸の密度が高い。(運針数が多い)
上の画像は糸の間から生地透けて見えています。 - 下の画像の刺繍の方が細い糸できめ細やかに打ち込まれている。
※ちなみ下の画像が弊社で加工した刺繍画像で、
上の画像は同じデザインで他で刺繍した画像です。
刺繍の運針数が増えるとその分時間がかかりますので、加工コストはアップします。
そのかわり、刺繍のボリュームがアップするので、立体的な刺繍となります。
また、洗濯した後の型崩れが少なくなります。
刺繍の運針数(密度)とコストは基本的には比例します。
コストを優先するか、それとも立体感など高い質や洗濯後の耐久性を優先するかといったところです。
太い刺繍糸を使用/運針数少
細い刺繍糸を使用/運針数多
また、打ち方も違っていることもお分かりいただけますでしょうか?
上はタタミ打ちで、下はサテン打ちです。
サテンは一定幅の線や文字などを表現するときに使用します。
タタミは、広い面を埋めるときに使用します。
線は幅5~6㎜までならサテン打ちのほうが綺麗に出来上がります。
理由は、線を表現するのに凸凹が出てしまい、刺繍独特の光沢感が少なくなってしまうからです。
ただし、その分しっかりと糸と糸の間を詰めませんと、耐久性が下がってしまいます。
コストを重視であれば、密度を落とした加工をすることもできますが、
刺繍の魅力はボリューム感と高級感だと考えます。洗濯後のゆがみも出てきますので、しっかり打ち込んだ刺繍をお届けしたいと思っております。
特に企業のロゴ、ドクターが着するウェアに入れる病院やチームのマークであれば、質の高いものであるべきだと考えますし、せっかく刺繍にするのですから、しっかりとしてものをご提供したいと思っています。