オリジナル刺繍の豆知識(刺繍加工編)5

オリジナル刺繍の豆知識(刺繍加工編)5

刺繍で再現できるグラデーション表現について

紙の印刷では簡単にできるグラデーション表現ですが、刺繍で行った場合、どのレベルまで表現できるのかを実際の画像で紹介します。

日々デザイン刺繍加工の依頼を受けていて、
いただくご要望の中に、グラデーションのデザインを刺繍したいというものがあります。

紙の印刷は細かい点の集合体でイラストを表現しております。色についてもCMYKという4色に分解してそれを掛け合わせています。

それに対して刺繍は糸で表現します。糸自体は単色ですし、点で表現するというよりは正確には線で表現しております。また、点にしても線にしても糸の太さより細かい表現がそもそも不可能です。

ちなみに弊社が持っている刺繍機械で使用できる色数は10色となっております。

10色を掛け合わせそれなりにグラデーションぽく見せることは可能でありますが、元々糸の太さを混ぜ合わせても印刷のような綺麗で精緻なグラデーションはほぼ不可能ということになります。


↓↓↓以下が実際に弊社で刺繍したグラデーション刺繍の画像です。↓↓↓

↓↓↓以下が元デザインです。比較してみてください。↓↓↓

↓↓↓もう1つ、参考までにグラデーション刺繍の画像を紹介します↓↓↓

結論

2~3色の糸を使用し、混ぜ合わせながら何となく元デザインに近づけていくというレべルが刺繍表現での限界。

補足

正確に言うと、写真やイラストをそのまま刺繍で表現する「フォトステッチ」という手法があり、時間と手間をかければ、かなり精緻に表現できます。但し、その場合フォトショップのデータを加工し、さらに刺繍データに変換し、30色以上の糸に色分解するため、それだけの糸色を使用して刺繍することとなります。機械にセットできる色数が10色ですので、当然無理ですので、10色刺繍しては途中で機械を止めて、糸をすべて入れ替え、その作業を3回以上繰り返して、やっと1つの絵や写真が刺繍となります。加工時間についても丸1日、柄によってはそれ以上かかります。

上記のような流れとなりますので、1点のみでプレゼントや記念品として加工することはあると思いますが、
量産刺繍することは、時間や手間、コストの観点から非現実的です。よって上記の結論とさせていただきました。

こちらを参考にグラデーション刺繍をご希望の方はデザイン原案を添付の上でアルファユニまで是非お問い合わせ下さい。

「刺繍デザイン集はこちらから」

「アルファユニの刺繍の特徴について」

この記事をシェア