オリジナル刺繍の豆知識(刺繍加工編)7

オリジナル刺繍の豆知識(刺繍加工編)7

背中の刺繍の裏側について

最近、背中に大きく刺繍するご注文が多くなっておりますので、
今回は、これから背中の刺繍をご検討されている方に、背中の刺繍の裏側がどのようになっていて、実際の着心地どうなのか少しお話したいと思います。

刺繍はプリントと違い、上糸と下糸によって生地を突き抜けて加工しますので、どうしても裏側に糸が出て来ます。
また、プリントと違い糸は立体的に盛り上がりますので、特に面積が多い刺繍の場合、着たときに肌にあたり違和感を感じる方もいらっしゃいます。

背中刺繍

背中刺繍裏側

裏側は上記の画像のようになっています。
見た感じ膨らんでいるため、地肌に直接着ると肌に当たって違和感があるよう思えますよね。
でも実際には糸自体、アルファユニではレーヨンの糸を使用していることもあって、柔らかい糸なので、
さほど違和感を感じないかと思います。

但し、あまりおすすめしないのは、「特色糸」の金糸や銀糸を背中に使用する場合です。
こちらについては中心の細い糸の周りにラメのコーティングがされていますので、
コーティング自体が固いため、違和感が大きくなってしまうからです。

なので、ゴールド・シルバー系をご希望の場合は、
「基本色」のゴールドとシルバーを選択いただくことをおすすめします。

刺繍で選べる糸カラーページはこちら

刺繍業界が昔からなぜか、ゴールドと金糸、シルバーと銀糸を別のものとして扱い、名称が違います。
なので、一般の方にはわかりづらく申し訳ないと思います。

医療(メディカル)系の場合、派手さがある金糸・銀糸よりも、ゴールド・シルバーを選択することが多くなっています。

余談ですが、刺繍をする場合、生地との間に芯地を挟み込みます。
それによって刺繍で力がかかったときに生地の縮み、歪みを抑えるためです。
芯地は不織布ですので、洗濯すると少しずつ剥がれてきますが、仕上がった時点ではあえて
芯地を切れに剥き取ることはしません。理由は、糸のほつれを抑える効果があるからです。

なので、ときどき、お客様から芯地が綺麗に取れていないから、「手抜き仕上げ」ではないのかとご指摘いただくことがございますが、それは誤解で、糸のほつれを抑えるために敢えて大まかに芯地を剥いでおり、切れに剥き切らずにいることをご理解下さい。

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