オリジナルチームスクラブ製作の極意 part2
2024.03.29
前回の記事(オリジナルチームスクラブ製作の極意 part1)に続き、チームでおそろいの刺繍やプリントが入ったスクラブを作ろうか検討中の方へ、オリジナルチームスクラブを作る上で知っておいて欲しいこと、役に立つ情報などをまとめました。
この記事はこんな方におすすめ!
- 刺繍のデザイン作成の注意点、チェックポイントを知りたい
- 10枚未満の少数製作にオススメの加工方法を知りたい
極意8 刺繍のデザイン作成には要注意!
刺繍を希望される場合は、デザインする上でいくつか注意するポイントがあります。
オリジナルスクラブ製作のご注文のうち約80%が刺繍加工で、その中でもオリジナルのイラストを刺繍することがほとんどです。
そんな中で、最初にお客様からいただく希望デザインの50%以上が、そのままでは刺繍ができない、修正が必要な表現が含まれたデザインとなっています。以下、修正が必要なデザインについてご紹介します。
そのままでは刺繍ができない、修正が必要なデザイン
1. 細かすぎるデザイン
刺繍で再現できる限界を超えたデザインになってしまっている。具体的には、文字が非常に小さい(4mm未満)、線が非常に細い(0.7mm未満)ケースです。
また、刺繍の枠のサイズが決まっているため、その枠に刺繍を収める必要がありますが、1行に対して刺繍できる文字数の限界よりも、文字が多すぎることがあります。
2. グラデーション表現が含まれたデザイン
グラデーション刺繍は、単色の糸を複数組み合わせて、打ち込みの強弱をつけることで再現します。
色数を増やすことで精度を上げることは可能ですが、刺繍型作成のコストや刺繍加工時間を考慮すると、刺繍で再現できるレベルには限界があります。
グラデーション刺繍の実績例はこちら
島田総合病院2022様
広島大学泌尿器科学様 左ポケット口上刺繍デザイン
3. 刺繍枠に対してイラストや文字が多すぎるデザイン
医療用スクラブの加工の場合、袖(腕)に入れたいという要望がほとんどです。しかし、袖は胸や背中の刺繍枠よりも、セットできる刺繍枠のサイズが直径8cmと、かなり小さいです。
そのため、その限られた範囲に多くのイラストや文字を入れたいとなると、どうしても1つひとつの表現が小さくなってしまいます。
よって、刺繍枠に対して多すぎるイラストや文字は、刺繍ではきれいに再現できないのです。
とはいえ、どれくらいであればきれいに再現できるのか、どれくらいだと多すぎるのかというのは、お客様側ではなかなかわかりづらいと思います。
また、弊社としてもイラストや文字の量はここがきれいに再現できる境目です、というのを明確に出すことは難しいです。
なので、お客様に作成いただいたデザインを、弊社で刺繍できれいに再現できるよう、デザインを簡素化したり、文字を減らしたり、といったご提案をさせていただくことがあります。その点ご理解いただけますと幸いです。
デザインコンサルティングサービスについて見る
(↑デザイン簡素化の例が載っています。)
弊社は、刺繍技術的にかなり細かいものまで再現できると自負しております。他社様に断られたデザインについても、可能な限り刺繍で仕上げて来ております。
しかし、それでもやはり刺繍で再現できる限界はあります。なので、その点について事前にご確認をいただけると幸いです。
デザインを考える上で、以下の点を事前にチェックいただけると、デザインの確定をスムーズに進めることができます。
デザインのチェックポイント
- 文字のサイズが4㎜以上になっている
- 袖に文字刺繍をする場合、1行あたり15文字以内になっている
- 胸に文字刺繍をする場合、1行あたり20文字以内になっている
- 線の太さが0.7㎜以上になっている
- グラデーション表現はできるだけ使わない
- ○(円)を刺繍する場合、3mm以上になっている(円を綺麗に刺繍するためには最低でも3㎜必要です。3㎜未満だと円が大きく歪んでしまいます。より綺麗な円にするためには5㎜以上あることが理想です。)
- 袖に刺繍をする場合、円形に収まるようなデザインにする(袖の刺繍枠は円形のためです。四角形のデザインは袖には不向きです。四角形デザインは、円に収まりが悪く、大幅に縮小する必要があるためです。)
- 予算重視であれば、ベタ塗り表現を減らす(ベタ塗り表現が多くなると、刺繍の針数(使用する糸の量)が増えるため、刺繍代が高くなります。)
デザインに迷った場合のご相談は無料です。
- どのフォントが良いかわからない
- カラーリングでアドバイスが欲しい
- 刺繍で綺麗に再現できるように修正
- レイアウト調整してほしい
などは専門のデザインスタッフが経験を元にアドバイスさせていただきます。
お問い合せフォームよりお気軽にご相談ください。
お問い合せはこちら
プリントにはない、刺繍ならではのメリット
- 生地に近い色の刺繍糸でも、立体感と光沢があるため、それなりに目立ち、かっこいい刺繍になります。
- 縫い目の近くや、縫い目の上でも入れることができます。(プリントは縫い目の上には入れられません。)
- 色数が増えても刺繍代にはあまり影響せず、色数を多く使用できます。
極意9 10枚未満の少数製作にオススメの加工方法を知っておくと便利
気心の知れた少数メンバーで記念のスクラブを作りたい、異動する先輩に記念品としてスクラブを贈りたい、など少ない数でオリジナルデザインを入れたスクラブを作りたいことがあると思います。
しかし、どうしても予算に限りがあり、この金額で収めたいということもあると思います。そんなときに、加工コストを抑える方法を知っておくと便利です。
デザイン刺繍やシルクプリントなど、初回に型代や版代がかかる加工は、1枚あたりの加工料金負担が大きくなりがちです。少しでも予算を抑えたい場合、以下の加工の検討をおすすめします。
DTFプリント
フルカラープリントのため、色数が増えても価格が変わりません。なので、色を多く使ったデザインも採用できます。
洗濯耐久性の高い加工方法です。また、従来の転写プリントのように、シートを貼り付けるわけではないので、ゴワツキがありません。
刺繍をご希望の場合
えらべるフォント刺繍を検討する
刺繍型がフリー(※)で使用できるデザインを選択して刺繍を依頼する
(※アルファユニでは、大学の校章や病院のロゴなどの刺繍加工実績が多数あります。刺繍デザイン集にあるデザインを選択・採用いただければ、型代がかからず刺繍代のみで製作ができます。)
まとめ
今回は、「オリジナルチームスクラブ製作の極意part2」と題して、オリジナルチームスクラブのデザイン作成時の注意点やチェックポイント、10枚未満の少数製作をする場合のおすすめ加工方法などをまとめました。
チームでオリジナルスクラブを製作する上での注意点などを知っておくことで、スムーズにデザイン作成ができ、チーム皆の納得のいく、ステキなデザインのオリジナルチームスクラブになると良いですね!
ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。
この記事が、あなたのオリジナルチームスクラブ製作の一助となれば幸いです。