長くきれいに着るための!プリントTシャツお手入れガイド
Tシャツのプリントが剥がれた…。そんな経験ありませんか?
記念品やイベントのユニフォームとして製作することも多いプリント入りのTシャツ。何気なく使っていたらプリントが剥がれてしまっていた、色あせて鮮やかさがなくなってしまった、なんてことも起こりやすいものです。
着用と洗濯を繰り返す以上、劣化を完全に防ぐことはできません。しかし、正しい方法でお手入れすることでプリントの劣化を抑えて長く使うことは可能です!
まずは代表的なプリントの種類を見ていきましょう!
①シルクプリント
例)3色プリントの場合
シルクプリントは使う色ごとに「版」というフィルターを作り、そのフィルターを通ったインクがTシャツに直接のることでプリントされる方法です。
上記の例では、「HAPPY」の字を赤色、星の形を青色、「2023」の字を緑色でそれぞれプリントするために3種類の版を作っています。「HAPPY」の部分のみインクが通る版で赤色のインクを、星の形の部分のみインクが通るなんで青色のインクを、「2023」の部分のみインクが通る版で緑色のインクをそれぞれTシャツにのせて3色のプリントを完成させています。
Tシャツへのプリント加工ではもっともポピュラーな方法です。インクの耐久性が高いため他のプリント方法と比べて耐久性に優れますが、熱や摩擦によって剥がれやひび割れが起こります。
②インクジェットプリント
生地に直接インクを吹きかけてプリントする方法です。細かい表現やカラー数の多いデザインでも高い再現度でのプリントが可能です。
熱や摩擦によって色落ちや色移りすることがあります。また、綿素材でないと吹きかけたインクが安定しないため、加工できるものは綿製品に限定されます。ポリエステルのTシャツと比べると洗濯後に乾くまでの時間がかかるので、干し方には特に注意が必要です。
③CAM転写プリント
デザインデータを専用のインクジェットプリンターで転写シートにプリントして、完成したシートをTシャツの生地に熱圧着するプリント方法です。
デザインデータをそのまま使うため再現度が高く、フルカラーやグラデーションの表現も可能です。シートをデザインの形に沿ってカットする必要があり、デザイン部分にフチがつきます。
シートを直接生地に圧着するため張り付いている感じがあります。熱に弱く、アイロンや乾燥機を使うと剥がれる原因となります。
④DTFプリント
CAM転写プリントと同じようにデザインをインクジェットプリントした転写シートを使いますが、シートを直接圧着するCAM転写プリントとは異なり、シートにプリントされたデザイン部分インクだけを生地に熱圧着します。
CAM転写プリントと違いフチがつかず、シルクプリントに近い仕上がりになります。また、シルクプリントでは難しいフルカラーや細かな表現も可能と多くのメリットがあるプリント方法です。
他のプリント方法同様に熱や摩擦に弱いため、乾燥機やアイロンを使用すると剥がれやひび割れの原因となることも。また、使用しているインクの違いでシルクプリントと比べると若干耐久性は低くなります。
プリントを長持ちさせる!お手入れのポイントはココ!
すべてのプリント方法に共通しているのが熱や摩擦に弱いということ!プリントTシャツをお手入れをするときにはこの点を注意して行う必要があります。この方法ならまったく劣化しないというわけではありませんが、少しでもダメージが加わことを避けるのが長く使うためのポイントです。
①必ず洗濯表示を確認!
お手入れをするときには必ず洗濯表示を確認しましょう。記載されている表示通りにお手入れすることでTシャツ自体へのダメージを抑えられます。ただし、タンブル乾燥やアイロンは表記通りに使用していてもプリントへのダメージにつながる可能性があります。後述していますので、併せてチェックしましょう。
数が多くて覚えにくいと思われがちな洗濯表示ですが、マークの種類や記号の意味が分かるとそれほど難しくないんです!
「洗濯が可能か」「漂白剤が使えるか」以外の表示は省略されていることがあります。その場合は、タンブル乾燥なら80℃以下で乾燥機の使用が可能、アイロンなら200℃まででのアイロン処理が可能というように一番高い条件での処理が可能です。
②裏返し+ネットで洗濯機!
洗濯機で洗うときは裏返してプリント部分を内側に!激しく回転する洗濯機の中はプリントに直接的なダメージが入りやすい場所です。他の衣類などにプリント部分がぶつかると剥がれやひび割れ、色落ちなど劣化につながってしまいます。プリント部分を内側にすることで直接ぶつかることを防ぐと、ダメージを抑えられます。また、洗濯ネットを使うとさらに効果アップ!よりダメージを抑えられるので安心して洗濯できます。
もちろん手洗いも効果的です。手洗いする場合は、ぬるま湯が水を使ってプリント部分をこすらないように行いましょう。洗濯後は手で絞らずに、裏返しで洗濯機に入れて軽く脱水をかけるようにしましょう。
③漂白剤はNG!
汚れがつきやすいTシャツですが、漂白剤の使用はNG!プリントの色落ちにつながり、鮮やかさがなくなってしまいます。白のインクを使ったプリントであっても発色が悪くなってしまうためNGです。
また、Tシャツ自体の色あせにもつながります。洗濯表示で漂白剤の使用を禁止しているものも多いので必ずチェックしましょう。白物のTシャツでも同様です。
漂白剤の使用が可能なものでどうしても使う必要がある場合は、洗濯機に入れる前に汚れが目立つ箇所にピンポイントで使う程度に留めます。プリント部分に直接漂白剤を当てないように注意しましょう。
④シワを伸ばして陰干し!
プリント加工を入れたTシャツは干し方にも気をつかうと◎!
ぬれた状態で放置するとプリントがくっついてしまい、折り目がついてしまったり剥がれや色移りの原因になります。洗濯が終わったらすぐにハンガーにかけて自然乾燥させましょう。
ポイントは、裏返しのままハンガーにかけることとシワを伸ばして形を整えること。裏返しのままにすることで乾燥時にも外部からのダメージを防ぎます。また、形を整えることで折り目がつくなどプリントの変形も抑えられます。特にシワがつきやすい綿素材のTシャツはしっかりとシワを伸ばしましょう。
ほとんどのプリントは熱に弱いため日光が当たることも苦手としています。少し時間はかかりますが風通しの良い場所で陰干しするとダメージを抑えられて安心です。
⑤タンブル乾燥機の使用は絶対にNG!
「陰干しだと時間がかかるし、ぬれたままにするより乾燥機で早く乾かした方がいいのでは…。」
そう思いませんか?たしかに、ぬれたままの状態はプリントにとっていいものとは言えませんが…。乾燥機の使用は絶対にNGなんです!
タンブル乾燥は乾燥機内部を回転させながら温風を当てることで衣類を急速に乾かします。非常に便利なのですが、これがプリントにとっては大敵!温風と回転のどちらも大きなダメージにつながってしまいます。プリントの耐久性を著しく下げてしまうおそれがあるため、タンブル乾燥はせずに必ず自然乾燥させましょう。
また、Tシャツ自体へのダメージも気になります。特に綿素材のTシャツは熱によって縮みやすく、サイズ感が変わってしまうことも…。加工のあるなしに関わらず、Tシャツのお手入れではタンブル乾燥は使わない方がいいでしょう。
⑥アイロンのNG!
熱に弱いのでアイロンもNG!こちらも劣化の原因となり、耐久性の保証ができなくなってしまいます。プリントの種類によっては低温かつあて布をすればアイロン可能としている場合もありますが、剥がれてしまった場合にもう一度貼りなおすことはできないので避けた方が安心です。
しっかりシワを伸ばして干せばアイロンが必要になることはあまりありません。どうしてもアイロンを使う場合は、熱がプリントに伝わらないように注意しましょう。
ドライTシャツなら乾燥も早くてお手入れ簡単!
着心地抜群の綿Tシャツ!
さらに丈夫でお手入れ簡単なのは刺繍!
刺繍での加工なら剥がれる心配がないので丈夫!しかも熱に強いのでお手入れも簡単!刺繍部分が汚れてもしっかり洗えるので安心して着られます。
プリントよりも丈夫な加工を入れたTシャツをユニフォームとして使いたいという方や、やっぱりプリントの剥がれが心配という方にぜひおすすめしたい加工方法なんです!
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